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就職活動での生成AI利用、キャリア・就職支援担当者は学生とどう向き合う?

就職活動での生成AI利用、キャリア就職支援担当者は学生とどう向き合う?

2022年11月に一般ユーザー向けのAIチャットボットがリリースされたことをきっかけに、生成AIへの注目が集まっています。同時に、就職活動で学生が生成AIを利活用する動きが少しずつ広がりを見せています。

こうした生成AIの活用について、キャリア・就職支援担当者はどのように向き合えばよいのでしょうか?この記事では、生成AIを利活用する学生の動向や生成を就職活動で使用する際の注意点、キャリア・就職支援担当者が生成AIにどう向き合うかなどについて解説します。

加速する就職活動での「生成AI」活用

昨今、生成AIを就職活動で活用する動きが加速しています。

学生であれば、企業に提出する履歴書やエントリーシート(ES)を作成する際に、「自己PR」「志望動機」などでひな形になる文章を生成AIで作成するほか、添削・校正に活用するケースがみられます。また、生成AIがESを作成してくれるツールや、就職活動に関する相談をおこなってくれるサービスを利用している例もあります。
一方、企業側は採用選考でAIによる面接や適性検査などを導入する動きが進んでいます。

このように学生側、企業側の双方で生成AIの活用が広まっています。

そもそも生成AIとは?

そもそも生成AIとは、「Generative AI(ジェネレーティブAI)」とも呼ばれ、テキスト・写真・動画・画像・音楽・プログラミングコードなどを作成する人工知能の一つです。

従来のAIは、膨大な学習データから特定のパターンや規則性を学び、それをもとに与えられたタスクに対して最適な回答を出すことを得意としていました。一方で、生成AIはデータをもとに新しいコンテンツやアイデアを生成することを得意としているという違いがあります。

就職活動における生成AIの活用と影響

就職活動で学生が生成AIを活用することで、どのような影響があるのでしょうか。
ここでは企業側や教職員側の見解、学生側の利用状況などについてそれぞれ説明します。

生成AIに対する企業の見解

「マイナビ2024年卒企業新卒採用活動調査」で、学生が就職活動で生成AIを利用することについてどう思うかを企業側に聞いたところ、「使い方を慎重に検討したうえで、活用してほしいと思う」が最多で、41.2%に上りました。

生成AIの活用を懸念する企業の意見としては以下のようなものがありました。

学生が就職活動に生成系AIを利用することについて思うこと
クリエイティブな職種ではないため、生成系AIを用いて自己PRや志望動機を作成することに対して抵抗はないが、余程対策していないと面接等で実際に話した際にESの内容と齟齬がある発言をしてしまう可能性があるので、その点には注意して欲しい。
あくまで補助的なツールとして使用するのにとどめて欲しいとは感じる。
入社がゴールではないので、自分を誇張しないよう十分に配慮をして使用してもらいたい。
生成系を含め、就活を完全にAIに委ねることには反対。部分的な利用(自己分析などに使う)なら、必ずしも悪いとは言い切れないかもしれない。

このように、生成AIを活用することで実際の自分とかけ離れてしまう可能性があること、選考に通ることが目的になってしまうことが主な懸念として挙げられていました。

一方で、多くの企業は自己PRや志望動機の文章を作成するための補助的ツールとしての利活用に限定すれば、問題ないと考えていることもわかります。

生成AIの利用について前向きな意見としては以下のようなものがありました。

学生が就職活動に生成系AIを利用することについて思うこと
企業も使っているので学生も積極的に使ってよいと思う。むしろ、面白い使い方をした学生がいたら、スキルを評価したい。
効率化のために上手に使用することは推奨しますが、本人の文書作成能力を確認する何かしらのフェーズを選考フローに追加する必要もあるように感じます。(入社後に機密情報などを含む文書をAI作成させる訳にはいかないため、本人の文書作成能力も確認したい)

では、学生が就職活動で生成AIを利用することに対して、企業はどのような対策を検討しているのでしょうか。
企業はそもそも学生が生成AIを活用している前提で採用活動をおこなうことが対策だと考える企業が多いように見受けられました。

具体的には、以下のような対策が挙げられています。

  • 本人の文書作成能力を確認するために何かしらのフェーズを選考フローに追加する
  • AIが利用する言い回しなど、AIの特徴を把握する
  • 提出フォームではコピー&ペーストができないようシステムを改良する
  • エントリーシートでは見抜けない企業理解や本人の能力は面接で確認する

このように企業側は、生成AIへの理解を深めることに加えて、AI利用の有無にかかわらず、学生本人の能力や適性を見極めていく必要があると考えているようです。

引用・参考:マイナビ「マイナビ2024年卒企業新卒採用活動調査」

生成AIに対する大学の見解

学生が生成AIを就職活動で利用することについて、大学も「補助的なツールならば賛成」という見解が多くみられました。

「マイナビ 2023年度キャリア・就職支援への取り組み調査」で、「対話形式で生成系AIが質問に答えるサービスについて、学生が就職活動に利用することに対し伝えていること」を聞いたところ、最も多かったのは「補助的な用途であれば賛成である」が53.0%でした。次いで「わからない」が44.5%となっています。

急速な生成AIの進化に大学側も方針を決めかねているケースも多く、教職員の理解度や伝え方にも差が生じていると考えられます。

引用・参考:マイナビ「2023年度キャリア・就職支援への取り組み調査」

学生の生成AI利用状況と考え方の変化

では実際に、学生は就職活動でどのように生成AIを利用しているのでしょうか。ここでは「2024年卒大学生活動実態調査(5月)」の結果から、利用状況や考え方の変化について説明します。

引用・参考:マイナビ「2024年卒大学生活動実態調査(5月) 」

生成AIの利用経験

生成AIの利用経験を聞いたところ、最も多かったのは「使ったことはないが、対話形式で生成系AIが質問に答えるサービスのことは知っている」で48.2%でした。
一方で、約4割にあたる39.2%が「利用経験がある」と回答しました。そのうち就職活動の場面で利用した経験があるのは18.4%でした。

就職活動で実際に利用しているケースは今のところ限定的ですが、今後広がっていく可能性は高いと予想されます。

就職観や志望先への影響

「先進的なAI技術などの新しいテクノロジーの登場によって、就職観や志望業種・志望職種・志望企業などに影響を受けたことはあるか」を聞いたところ、影響を受けたことが「ある」と回答した学生は15.3%でした。一方で最も多かった回答は、「ない」で43.6%でした。

「影響がある」と答えた学生からは、テクノロジーの進展をきっかけに企業を選ぶ際のポイントが変わったという意見が見られました。

学生の属性影響が「ある」と答えた理由や内容
理系男子企業を選ぶ際にITの活用やDX化に対応しているかは意識していた。
理系女子ITの素養が身に着けられる業界、職種、具体的にはIT業界やコンサルティング業界に惹かれるようになった。
理系女子AIに置き換えられない、エッセンシャルワーカーの仕事に興味を持つようになった。
文系女子AIではできない、対人ならではの仕事をしたいと考えるようになった。
文系男子人手不足や24年問題でどんどん機械化が進むこともあり、募集人員の減少や将来のキャリアが描けないのではないか?と思い始めたから。

一方で「影響がない」と答えた学生からは、志望する業界・職種におけるAIの影響度や、自分自身がしたい仕事かどうかなど企業選びの優先度を踏まえたコメントが見られました。

学生の属性 影響が「ない」と答えた理由や内容
文系女子 自分のやりたい仕事に応募するだけだから。それに取って代わる可能性があると思うのなら、自分にしかできないことを入社後に磨けば良いと考えるから。また、それを考えていては切りが無いと思ったから。
理系女子 就職先に求める最も重要なことはその会社の社風であったため、AIなどの存在は加味しなかった。
理系女子 ATMができたときに銀行員はもういなくなるといわれていたそうだが、現在も縮小するどころか増えている。何が縮小されて何が生まれるかなんてわからないものだから、自分がやりたいことをやろうと考えているので影響はなかった。
文系男子 営業職であるため対人の接客が必要不可欠であり、AIに代替されづらいと考えたため。
理系女子 研究職の仕事がAIによって行われることはしばらくないと感じていたため。

就職活動でAIを活用することへの意識

生成AIを就職活動で活用することへの考えについて聞いたところ、「どちらかというと使いたいとは思わない」が最多の28.3%、次いで「わからない」が27.4%、「どちらかというと使いたいと思う 」が23.2%で続きました。
学生の間でも利用経験や、利用に対する考え方にばらつきがあることがわかります。

使いたい」と回答した学生の多くは、就職活動の補助的ツールとして利用を検討しているようです。

例えば、効率化を目的に、ESの添削や志望動機のもとになるテキストを作成してもらうなどの活用例があります。特に、ESや履歴書の添削は、相手の時間を取る必要があるため、相手に依頼しづらいと感じてしまい、生成AIを活用しているのも理由の一つでしょう。
また、自分の考えや思いはあるものの適切な表現が見つからないために、AIにまとめてもらったものを参考にして自分で書き直している学生もいます。

その他、ESの内容を生成AIに読み込んでもらい、想定質問を作成してもらうなど、面接準備として活用しているというコメントもありました。

一方で、就職活動で「使ってみたいと思わない」とした学生の意見を見てみると、「人と話すことで心が整理されたり癒されたりすることもある」「人と話す練習が面接にも活かされると考えたためメインとして使いたいとは思えなかった」のように、人間に相談したほうがよいと考える意見がありました。

また「自分らしさが表現できず、他の就活生との差別化ができないと考えるから」と自分らしさやオリジナリティを出しづらいと考えているコメントのほか、情報の信ぴょう性や情報漏えいに対する不安、さらには生成AIを利用していることを企業が知った場合の心象などを気にしている学生もいました。

両方の意見から、補助的なツールとして使いたい一方、その性質から慎重に活用していきたいと考える学生も多いことがわかりました。

大学・高専における「生成AIの活用」に関する国の方針

生成AIを含むAIの利活用は、経済社会をよりよくすると考えられている一方、懸念やリスクも指摘されています。
大学・高専など教育現場で適切にAIを利活用できるよう、文部科学省は2023年7月、生成AIに関して利活用が想定される場合や留意すべき観点などを取りまとめました。
ここではその内容について、4つのポイントに分けて説明します。

参考:文部科学省「大学・高専における生成 AI の教学面の取扱いについて

AIに関する基礎的な理解を持っておく

教育分野で生成AIを適切に利活用するためには、基礎的な理解が大切であるとしています。

今後は、生成AIを使いこなす時代が到来することが予想されます。原理の理解やプロンプト(質問・作業指示)の実施、出力の検証などを教育活動に取り入れることもあるでしょう。
また、教職員の業務効率化を目的としたAI活用も検討されています。

一方で、利活用するにあたってはそのリスクやリテラシー、最新の動向などを自身が理解しておく必要があります。例えば、生成AIは技術面で限界もあり、生成された内容には虚偽やバイアスが含まれている可能性は否めません。必ず内容の確認や裏付けをおこなう必要があるでしょう。

課題でAIを利用した場合は種類・箇所を明記させる

学生が課題で生成AIを利用して資料作成した場合、その種類や箇所などを明記させるようにしましょう。
大学や高専では学生が主体的に学ぶことが本質で、生成AIで作成したレポートなどの成果物では、学生の学びが深まらないためです。また、生成AIの出力に著作物の内容がそのまま含まれていると、意図せず盗作にあたる可能性も出るため注意が必要です。

成績を評価する際も、小テストや口述試験を併用するなど工夫が求められるでしょう。また、同じ生成AIでも有料版と無料版では性能に差があるという点も留意しておく必要があります。

機密情報や個人情報流出のリスクを把握する

生成AIへの入力を通じ、機密情報や個人情報が意図せず流出するリスクを把握しておきましょう。生成AIの機械学習に利用されてしまう可能性があるためです。

そのためにも、生成AIにプロンプトを入力するときは、個人情報やプライバシーに関する情報を入力しないように注意しましょう。利活用する際は、各大学の情報セキュリティの指針を遵守することが大切です。

AI生成コンテンツによる著作権の侵害に注意する

AIで生成されたコンテンツによる著作権の侵害にも注意しましょう。他者の著作物を複製したりアップロードしたりする場合、原則として著作権者の許諾が必要になります。AIを利用して作成した文章などの利用により、既存の著作物にかかる権利を侵害しないように留意しなければなりません。

学生が就職活動で生成AIを利用するメリット

学生が就職活動で生成AIを利用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは有効と考えられる利用方法について紹介します。

慣れないビジネスメールの参考にできる

就職活動ではOB・OG訪問や面接のお礼など、ビジネスメールを送る場面が出てきます。学生にとって送り慣れていないビジネスメールの作成は、難易度が高いようです。

すみやかにメールを送りたい場合には、AIにもととなる文章を作成してもらってもよいでしょう。文面をすべて自分で考えると時間がかかるだけでなく、「この内容で失礼にあたらないだろうか」と不安を覚えることもあります。

ただし生成AIで作成した内容は参考に留め、最終的には自分自身で手を加えていきましょう。
特に依頼や感謝のメールは、自分の思いを丁寧に文章で表現することで、相手に気持ちが伝わります。

自己分析・自己PRの言語化の助けになる

文章力に自信がなく、「なかなか自分の強みや弱みをうまく言語化できない」と悩む学生も多いのではないでしょうか。
履歴書やESを作成する際に生成AIを補助的ツールとして活用すれば、文字数の制限に応じて文章を整えてくれます。

ただし生成AIで作成した文章は抽象度が高く、自分らしさがうまく表現されていない内容になりがちです。
ESの設問で頻出される「学生時代に力を入れたこと」や「自己PR」で特に企業が知りたいのは、学生自身の行動や価値観です。抽象的になると「伝わらない」と判断されかねないので注意が必要です。

そのため書き終えたら必ず「自分らしい表現になっているか、言葉を選んでいるか」を確認するようにしましょう。

生成AIの特徴を理解できる

就職活動に取り組みながら、生成AIの特徴に対して理解を深められるといったメリットもあります。

メール文やESのもととなるテキストを作成する場合も、自分が望む精度の高い回答を得るためにはプロンプトを繰り返す必要があります。
「質問し、得た回答を踏まえ、精度を上げるための質問をする」を繰り返して自分が求める答えが得られるように、プロンプトを変えてみるなど工夫することで、客観性や論理性を高めることにもつながります。

ツールの面白さを体感しながら最新技術の特徴を理解し、論理性などを身に付けることは、社会人になってからも役立つでしょう。

学生が就職活動で生成AIを活用する際の注意点

学生が就職活動で生成AIを活用する場合、どのような点に注意する必要があるでしょうか。ここでは4つの注意点について紹介します。

独自性が失われる可能性がある

まずは独自性が失われる可能性があることに注意が必要です。
生成AIは、すでにあるコンテンツを大量に学習したうえで、模範として新しいコンテンツやテキストを生成します。そして、入力されたプロンプトから「次はこういう言葉が続くだろう」と予測して文章を作成していきます。

そのため、もっともらしい文章ができあがるものの、よく読むと抽象的な言葉が続いたり、分かりづらい文章となっていたりするケースがあります。生成AIで作成した文章はそのままESなどに記入せず、必ず一度見直し、自分自身の言葉で記載しましょう。

AIが提示した情報が正確とは限らない

生成AIが学習した時点の情報が古い場合やAIが学習していない内容の場合もあるため、生成AIで作成した情報がすべて正しいとは限りません。

そのため、根拠となるデータを確認するだけでなく、関連情報をインプットして「自分の意見を持つ」ようにすることが求められます。

セキュリティや情報漏えいのリスクがある

ES作成で利用するツールの多くは、外部で開発された生成AIになるでしょう。そのため、先述したようにセキュリティや情報漏えいのリスクがあることにも注意しなければなりません。

特にESで設問された文章を作成する場合、プロンプトに個人情報を含む情報を入力する可能性があるでしょう。その場合、個人を特定されてしまうだけでなく、生成AIが機械学習し、他の学生が作成するESに流用される危険性もあります。

そこで、文章を作成する前にはどのような言葉をプロンプトに入力するか、丁寧に準備していきましょう。個人情報だと考えられるキーワードは「A」とぼやかすなど、工夫が必要です。

AIが生成したコンテンツが著作権を侵害している可能性がある

生成AIがつくったコンテンツが著作権を侵害してしまう可能性があることも理解しておきましょう。

テキスト生成のために生成AIが学習したデータに、本来転載や二次使用を禁止しているものが含まれており、それを知らずに使用すると著作権侵害に該当することがあります。また、既存のコンテンツと同一表現を使用している場合や類似性が高い場合も該当する可能性があります。

そのため、こうしたリスクがあると認識したうえで、あくまでも参考程度に使用することが望ましいと考えられます。

キャリア・就職支援担当者は生成AIとどのように向き合う?

ここまで、就職活動で学生が生成AIを活用するメリットや注意点などをみてきました。それを踏まえて、キャリア・就職支援担当者は生成AIとどのように向き合っていけばよいでしょうか。
ここでは、4つの取り組みを紹介します。

まずは自身が生成AIに関する理解を深める

まずはキャリア・就職支援担当者自身が、生成AIに関するメリットやリスクなどの理解を深めていきましょう。
実際に生成AIを使ってみて、どのようなプロンプトを入力すれば文章がより具体的になっていくのかを体験することで、生成AIの長所や限界が理解できるでしょう。

それが業務効率化に役立つだけでなく、学生に「生成AIは万能ではなく、あくまで一つの見解を得るためのツールとして利用するもの」と説得力をもって伝えられるようになります。

大学としてのガイドラインを検討・作成する

国の方針や学内での認識を踏まえ、大学としてガイドラインを検討、作成していきましょう。
現在、数多くの大学で生成AIの利用に関して、ガイドラインを作成する大学が増えています。学長名で教職員や学生に対して発する大学もあれば、大学として出している大学もあるなど、その表し方は多種多様です。

また、キャリア・就職支援担当部署から学生に対し、就職活動で生成AIを利用する際の注意点をまとめている大学もあります。
ガイドラインの作成を通じて、キャリア部門としても意識統一を図ってもよいでしょう。

学生に対して指導をおこなう

生成AIについて理解し、大学でのガイドラインや国の方針に沿ったうえで学生に指導していきましょう。
特に大切なのは、メリットやデメリットを適切に伝え、生成AI頼みにならないような利用を促すことです。

必要に応じて、学内で生成AIに関するセミナーや講座を開催してもよいでしょう。プロンプトの入力の仕方や利用する際の注意点を理解してもらえるようにします。

カリキュラムの考案などが難しい場合は、文部科学省が推進している「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」を活用してみてもよいでしょう。

「数理・データサイエンス・AI 教育プログラム認定制度」とは、大学や高専での数理・データサイエンス・AI教育に関する正規課程のうち優れた教育プログラムを政府が認定するというものです。カリキュラムや学修目標などは「数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアム」でまとめられています。

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3大学によるデータサイエンス・アイデアコンテストについては、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

「大学事例|大学間の連携を深め、データサイエンスの裾野を広げる|関西大学・中央大学・法政大学 」を読む

情報を収集し、認識をアップデートしていく

AIの技術は日々、発展しています。今後学生がAIを利活用するシーンも、変化する可能性は高いと考えられます。キャリア・就職支援担当者も、最新動向などを積極的に情報収集していくことが大切です。技術の進化によっては、現在持っている認識やガイドライン、指導内容をアップデートしていく必要もあります。

まとめ

就職活動において学生の生成AIの活用はまだまだ発展途上ですが、広がりを見せています。
ESなどの文章を作成する補助的ツールとして有効である反面、機密情報や個人情報の流出、著作権侵害にあたるケースもあり、リスクも認識しておく必要があります。

キャリア・就職支援担当者は、自ら生成AIを使いながら理解を深め、学生の支援に取り入れていくことが求められます。また、技術の進展にともなう新たな動きもチェックして学生に適切な情報を届けられるようにしておきましょう。

マイナビキャリアサポートでは、大学のキャリア・就職支援担当者向けの情報を発信しています。今後もぜひご活用ください。

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