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就活の面接対策は必要?効果的な面接練習と質問例

【社会人基礎力】発信力とは?発信力が求められる理由と能力を高める方法

「エントリーシートに書いた内容を説明すれば大丈夫」、「自分のことを聞かれるから問題なく話せる」と十分に面接対策をせずに本番に臨む方もいるかもしれません。しかし実際のところ、限られた時間で面接官に自分をアピールしていくのは難しいものです。この記事では、面接の流れやポイント、効果的な練習方法まで解説します。

本番に挑む前に!面接対策が重要な理由

いざ面接本番を迎えると緊張から頭が真っ白になり、うまく話せなくなってしまったり、話がまとまらなかったりと結果がともなわないことも。特に初めての面接だと、十分にアピールできないうちに面接が終わってしまったという声も珍しくありません。

限られた時間で伝わる表現をするには、事前の対策が不可欠です。聞かれそうな質問に対して準備したうえで話す練習をしたり、面接の流れやマナーを把握しておけば、落ち着いて本番に臨めるようになります。

もちろん練習は一人でもできますが、誰かと練習するほうが客観的なフィードバックがもらえて効果的です。また、面接官の立場から面接の目的や質問の意図を知っておくと、面接で自分が何を伝えればよいのかも理解できます。ぜひ以下の記事も併せてご覧ください。

「新卒採用面接では何を質問する?面接官の目的から逆算する心得と対策」を読む

一般的な面接の流れ

面接練習をおこなう前に基本的な面接の流れを押さえておきましょう。企業によって多少の違いはありますが、流れはおおむね共通しています。
ここでは対面の面接の流れについて4つのステップで説明します。WEB面接の場合は、こちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

「WEB面接とは?準備や当日の流れ、WEB面接に関するQ&Aを紹介」を読む

訪問・受付

事前準備は前日のうちに終わらせておきましょう。具体的にはエントリーシートや履歴書のコピー、面接会場への地図などの持ち物を用意します。

また、当日の経路や電車の時間なども調べておきましょう。
加えて自分のエントリーシートに目を通し、話す内容や逆質問を整理しておくとスムーズに面接を受けることができます。

当日は面接会場へ訪問し、最初に受付をします。
時間に余裕を持って出発し、企業からの指定がない限り、面接開始の10〜15分前に到着しておくと安心です。万が一電車の遅延などで遅刻しそうな場合は、速やかに担当者に電話連絡しましょう。あまりにも早く会場に着いてしまうと、企業側の準備が整っていない場合もあるため注意しましょう。

会場に到着したら、受付で自分の大学名や氏名を名乗り、面接に来た旨を伝えます。内線電話が設置されている場合は担当者に連絡を入れましょう。受付前に身だしなみの再確認を忘れずに。

入室

入室は第一印象の決め手になります。堂々とした立ち居振る舞いで印象アップを図りましょう。猫背にならないなど、立ち姿勢から整えることがポイントです。

入室から着席までの挨拶は、部屋の広さにあわせて明るく大きな声でおこないます。
お辞儀には、挨拶しながらお辞儀をおこなう「同時礼」と、挨拶とお辞儀を分けておこなう「分離礼」があります。厳密な決まりはありませんが、緊張しやすい人は挨拶とお辞儀を分けたほうが慌てずに済むかもしれません。その際は一般的に挨拶が先、お辞儀が後になります。

入室後にドアを閉める際も、急がず落ち着いて閉めましょう。その際は面接官ではなく、ドアのほうを向いて閉めて構いません。あとは面接官の指示に従い、荷物を置く、椅子に座る、簡単な自己紹介をするなどの対応をしていきましょう。

面接

面接では「どのような人か」「入社後にどのような仕事ぶりを発揮してくれそうか」を見られています。発言内容はもちろん、立ち居振る舞いや話し方にも気を配りましょう。

着席の姿勢は、背もたれに寄りかからずに腰掛けると背筋が伸ばしやすくなります。女性は足をそろえて座ることが望ましいですが、男性は肩幅程度に開いても構いません。手は膝の上に置き、あごを軽く引き、笑顔で面接官の目を見て受け答えをします。

面接が長引くとつい姿勢が崩れてきたり、無意識のうちに楽な姿勢をとってしまうかもしれません。相手から見て印象のよい状態で相対することができているかを意識しましょう。

話をする際は、一文が長くなりすぎないように結論から話すことを心がけ、面接官からの質問に対し「結論+理由+具体例」で答えましょう。
緊張して早口になったり、暗記したことをそのまま言おうとするあまり棒読みになってしまったりすることも。そのようなときほど、「自分がどのような人間かを伝える」という面接の目的を忘れず、抑揚をつけてはっきりと話すようにしましょう。

退室

面接が終了したら退室します。最後まで面接官によい印象を残すため、去り際まで気を引き締めましょう。
面接後は面接官の顔を見て挨拶をし、「自分のために時間を割いて面接をしてもらった」という気持ちを込めましょう。
お手洗いやエレベーターの中、周辺の店や公共交通機関でも周りから見られている意識をもち、他の学生との不要な会話は避けて、帰路につきましょう。また、冬場でコートやマフラーを身につけている場合は、会場の外で着脱しましょう。

面接の練習で気を付けるポイント

面接の流れを押さえたら、本番に備えて練習をしましょう。面接で力を出し切れるように事前にトレーニングを積んでおくことが大切です。

第三者に面接官役をお願いする

自分がどのような受け答えをしているか、自分だけで理解するには限界があります。
そのため、自分以外の第三者に面接官役をお願いしてみましょう。客観的に自分のふるまいを観察しフィードバックしてもらえるため、自分が気付かなかった癖などを理解するきっかけになります。
面接官役は友人や家族のように自分のことを知っている人よりも、ある程度の緊張感が保てる相手がよいでしょう。大学のキャリアセンターなどでも個別に模擬面接をおこなえる場合があるので活用しましょう。

さまざまな面接シチュエーションを想定する

面接の種類は多様化しています。代表的なものとして学生1人を対象に実施する「個人面接」や、学生2〜5人を対象に実施する「集団面接」が挙げられます。また、WEB面接も一般的になりつつあります。
WEB面接には、自己PRなど指定されたテーマについて話す姿をスマートフォンなどで撮影し、その動画を提出する「動画選考」もあります。そのため、それぞれのシチュエーションを想定した対策が必要です。

面接でよくされる質問を把握しておく

面接で聞かれる質問は、大きく分けて「自分の経験や特徴に関する質問」と「志望動機に関する質問」の2種類です。
前者は自己PR、学生時代に力を入れたこと、学業で取り組んできたことなどで、後者はこの会社を志望した理由や業界の志望理由、入社後に取り組みたいことなどが例として挙げられます。自分ならどのように伝えるかを考え、内容を整理して準備しましょう。
なお面接で質問される内容については、この記事以外にも以下で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

「新卒採用面接では何を質問する?面接官の目的から逆算する心得と対策」を読む

本番の雰囲気や緊張感を想定しておく

面接練習は、本番を想定して実施しましょう。リラックスした状態で練習すると本番の緊張感とのギャップでさらに緊張してしまう可能性があるからです。スーツ着用で入室から退室までおこなうなど、本番と同じシチュエーションでの緊張感を体験しておくとよいでしょう。

マイナビでは「模擬面接シミュレーター」というサービスを提供しています。「模擬面接」では、時間や場所を気にせず面接シミュレーションができ、本番さながらの緊張感も味わえます。また、「面接官体験」では、面接官の立場で学生の採点ができるため、選考のポイントや面接官の気持ちが理解できます。緊張感ある面接対策が気軽にできるツールです。併せてチェックしてみてください。

質問に対する回答を暗記しない

準備した回答は完璧に覚えるのではなく、伝えたいポイントを押さえるようにしましょう。
丸暗記すると回答が棒読みになるほか、予想していなかった質問に対して臨機応変に対応できない可能性があるからです。緊張や場の雰囲気から頭が真っ白になり、何も答えられなくなってしまうこともあります。面接官の質問をしっかり聞き取り、質問にあった回答を心がけましょう。

コミュニケーションの場であることを意識する

面接は、企業側と学生側が相互理解を深めるためにコミュニケーションを取る場です。
学生が短い時間で面接官に自分を理解してもらうには、自分についてわかりやすく伝える必要があります。同時に、卒業後のキャリアにふさわしい企業かを確認する場でもあります。

したがって、一方的に試されているととらえたり、マナーを厳守しなければと気を付けすぎて緊張する必要はありません。相手の質問に答えるだけでなく、わからないことがあれば尋ねるという相互のコミュニケーションを意識しましょう。

また企業や面接官によっては、硬く礼節を重んじる場合もあれば、やわらかくカジュアルな雰囲気をよしとする場合もあります。
社会人になると、面接に限らず相手に合わせたコミュニケ―ションや対応が求められます。そのため、面接ではそういった「社会人としての準備」ができているかどうかも見られていると意識しましょう。

逆質問は会社・仕事をより深く知るために活用する

採用面接では基本的に「何か質問はありますか」と聞かれる逆質問の時間があります。会社や業務内容をより深く理解できるチャンスだと思い、有効に活用しましょう。もちろん、面接中にわからなかったことや、面接前に調べていてもっと知りたいことを質問するのも良いでしょう。
なお、逆質問の例は以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。

「新卒採用面接では何を質問する?面接官の目的から逆算する心得と対策」を読む

練習の様子を録画して見返す

練習の様子を動画で撮影して自分の姿を見返すのも効果的です。自分では認識していなかった話し方や、貧乏ゆすりや髪の毛をいじる癖、猫背といった姿勢の乱れ、目線の置き方、言葉遣いなどを第三者の視点でチェックできるため、改善すべき点が明確になります。

練習後はフィードバックや気付きをメモしてまとめる

面接は練習を含め、一回一回が貴重な機会です。練習の効果を最大限にするためにも練習後は必ず振り返りをしましょう。
面接官役からもらったフィードバックや自分自身の気付きは、忘れないうちにメモなどに残します。「この質問には本当ならこう答えたかった」などの反省も整理しておきましょう。整理した内容を次の面接や練習の前に見返すことで、面接力が上がっていきます。

【面接官役向け】面接練習でのフィードバックポイント

キャリア・就職支援担当者をはじめ、面接官役を担う人が面接練習でどのような点を注意して見ればよいか、5つのポイントを説明します。

話し方や振る舞いに改善できるところがないか

話し方やマナーを含めて、社会人として不自然さがあれば改善を促します。
口癖や姿勢の癖は本人も無意識で、気付いていないことが多いです。客観的に指摘することで、意識してもらうきっかけになります。

ただしマナーについては、企業や面接官によって厳格さに差があるほか、細かな部分にとらわれすぎると自分らしさを表現できなくなってしまう可能性があります。
そのため、「その人らしさが出せているか」や「見ていて印象のよい立ち振る舞いができているか」を見るとよいでしょう。

意見や考えをわかりやすく表現できているか

面接という限られた時間内ですべてを伝えることは難しいものです。
面接では学生が自分の言葉で話すことが大事ですが、すべてを伝えようとすると意見や考えが散漫になってしまい、第三者に伝わりにくい場合もあります。
学生の経験について何も知らない面接官がイメージしやすいよう、数字や具体的事例の説明、周りの情景がわかるような説明など、端的で伝わりやすい表現を一緒に検討しましょう。

学生の魅力が伝わっているか

面接で短所を話すと評価が下がるのではないかという不安から、無理に短所を隠そうとしたり、長所も含めてうまく自分のことをアピールできなかったということがあります。
しかし、面接官にとっては長所と短所の両方が見極めるべき項目です。そのため、必要なのは短所を隠したり取りつくろうことではなく「自分の短所に対してどのように向き合ってきたか」「短所も含めて人柄や魅力が伝わること」であると理解することが重要です。

面接練習においても、エピソードや表情・話し方も含めてどのような魅力が伝わったのかを伝え、学生自身が伝えたい内容とのズレがないかすり合わせをしましょう。

また、短所についてはどうすれば改善できるのかを一緒に考えながらフィードバックをすることで、短所の改善に向けてどのように行動しているかを面接官に伝えられるようになります。

一緒に仕事をしたいと思えるか

学生の受け答えから「一緒に仕事をしたい」と思えるかも見るべきポイントです。事前に学生がどのような仕事や企業を希望しているかを聞いておき、その職場で成果が出せそうか、良好な関係性を築けそうかなどをチェックしましょう。

本人がどう感じたかを一緒に整理するのも有効

フィードバックする前に、面接練習を通じて本人がどのように感じたのかを言語化してもらうのも効果的です。実際に面接を体験すると、学生自ら仕事理解や自己分析が不足していると気付くことが多いためです。学生の話を通じて課題を一緒に整理し、どのように解決していくかを考えましょう。

就職活動の面接でよく聞かれる質問例

面接は、エントリーシートや履歴書の内容に沿って質問される場合が多いです。多くの応募書類で記入を求められる「志望理由」「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」に関しては、話せるようにしてくだけでなく、回答からさらに深掘りされることを想定しておきましょう。

ほかには以下のような質問が聞かれる場合もあります。

  • 学業で取り組んだこと
  • 趣味・特技
  • 入社後に取り組みたいこと
  • 挫折した経験
  • 就職活動での企業選びの軸

なお、面接で聞かれる質問については、以下の記事でも詳しく紹介しています。併せてご覧ください。

「新卒採用面接では何を質問する?面接官の目的から逆算する心得と対策」を読む

まとめ

面接で「緊張して話せなかった」「力が発揮できなかった」と後悔しないためにも、学生の皆さんはぜひ、面接対策したうえで本番に臨みましょう。
面接での受け答えは練習とフィードバックの繰り返しで面接力を上げることが可能なため、面接官役は自分を客観視してくれる人に依頼し、緊張感をもって取り組みましょう。

キャリア・就職支援担当者の皆様が面接練習をする場合は、なるべく本番に近いシチュエーションを設けましょう。話し方や振る舞い、自分の考えがわかりやすく伝えられているかなどをチェックするとともに、学生自身が気付きを得られるような適切なフィードバックが求められます。

マイナビキャリアサポートでは、キャリア・就職支援担当者の皆様の視点に立ち、支援方法など有益な情報発信をおこなっています。
またマイナビ2025では、いつでもどこでも1人で模擬面接ができる「模擬面接シミュレーター」を提供しています。模擬面接では10,000通りの面接が体験できるほか、面接官役を体験することも可能です。ぜひご活用ください。

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