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大学2年生の過ごし方は、就職活動にどう影響する?大学3年生に向けた準備と考え方

大学2年生は徐々に学生生活に慣れ、時間にも余裕が出てきやすい時期です。充実した1年にするには、どのように過ごすことが望ましいでしょうか。この記事では大学2年生の過ごし方や、就職活動準備へのかかわり方などについて説明します。

大学2年生は就職活動に対してどう向き合えばよい?

大学の環境に慣れ、学業に加えてアルバイトや部活動、サークル活動といった課外活動に打ち込む人もいるでしょう。
部活動やサークル活動では中堅層として活動し、幹部候補として期待されるなど、周りから求められるレベルも高まっているかと思います。

また、3年生に比べると時間にも気持ちにも余裕があるため、1年生で取り組んできたことを続けるのはもちろん、自分の興味関心をさらに広げていこうとしている人もいるかもしれません。

そのため大学2年生では、さまざまな経験によって自分の価値観がどのように変化したかを見直すことが大切です。そして3年生から始まるインターンシップなど、就職活動準備を見据えて具体的な将来のイメージが持てるように、少しずつ仕事そのものに対する理解を深めていきましょう。

大学2年生からできる、就職活動に向けた準備

2年生からできる、就職活動に向けた準備にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、3年生を迎えるまでにできる取り組みについて紹介します。
1年生の過ごし方についての解説は、以下記事をご覧ください。

「大学1年生の過ごし方は、就職活動にどう影響する?学生生活と就活への関わり方、考え方」を読む

自分の価値観や将来を見つめ直す

まずは自分の価値観や将来を見つめ直す時間を設けてみましょう。
大学1年生までに取り組んできた体験を振り返ることで、自分の価値観や強み弱みがわかるだけでなく、現在の立ち位置を確認できます。

また「自分が何をしたいのか」「自分の強みがどの仕事に生かせるか」と将来を考えるなかから、「自分がやりたいことを実現するにはどのような要素が必要か」といった課題も見出せるでしょう。
こうした自分の価値観の整理が、実は「就職活動の軸」の足固めにもつながります。

なかには、1年次に自己分析セミナーに参加したり自分史を作成した人もいるかもしれません。その後の大学1年間を振り返ると、成長を感じられたことや大事にしてきたことなど、新たな発見もあったのではないでしょうか。あらためてプロセスや思いも含めて出来事を振り返り、自分史に追加してみてください。

イベントやセミナーに参加してみる

キャリアや働き方を考える低学年向けのセミナーやイベントについて調べ、興味があるものに参加してみるとよいでしょう。学外のイベントの場合は内容だけでなく、接点のなかった同世代の参加者から刺激を受けられるかもしれません。
また、OBOGを集めた交流会など、低学年向けのセミナーやイベントを開催する大学もあります。情報を集め、積極的に活用してみましょう。

大学のキャリアセンターを活用する

大学のキャリアセンターを活用すると、多くの情報や機会が得られるでしょう。
個別相談ができるため、自己分析を深堀りしてほしい、自分史の作成を手伝ってほしいなど相談相手になってもらうと自己理解が深まります。

また、大学によっては書籍や新聞、雑誌などが閲覧できるほか、イベント情報やOBOG情報、先輩たちの就職活動体験記なども入手できます。
内定を得た4年生と話せる機会を設けているキャリアセンターもあります。気軽に足を運んでみましょう。

大学の先輩やOBに就職や仕事について聞いてみる

大学の先輩やOBに就職や仕事について聞いてみるのも効果的です。
すでに働いている社会人からは、リアルな仕事の話を聞けるため、仕事に対する理解が深まります。
就職活動を終えた先輩には、就職活動の進め方や業界・企業研究の取り組み方などを聞いてもよいでしょう。話を聞く相手は、大学の先輩以外に両親や家族、友人の兄弟など身近な人でも構いません。

話を聞く際は、聞いた内容はメモにまとめておくことで、あとから振り返ることができます。また、話を聞いて自分が就職や仕事についてどう考えたか、どのような仕事をしてみたいかを書き残すことで学びとして定着しやすいでしょう。

興味のある業界や企業を調べてみる

話を聞いた社会人が勤める企業や、新聞やテレビのニュースで気になった業界・企業について調べてみると理解が深まります。興味のある業界・企業に関する新聞記事を切り抜き、スクラップノートを作成するとあとから振り返ることができます。

「まだ興味のある業界や企業はない」という人は、「業界地図」のようにあらゆる業界が紹介されている書籍を読んだり、サイトを閲覧したりしてみましょう。ピンとくる業界と出会えるかもしれません。
大学生に人気の業界や企業については以下の記事で紹介しています。併せてご覧ください。

「2024年卒の大学生が選んだ人気の業界は?ランキングや志望業界の傾向を紹介」を読む
「2024年卒の大学生が選んだ就職企業人気ランキング、人気企業の傾向は?」を読む

ビジネス本を読んでみる

興味のある業界や職種、企業に関するビジネス書を読むのも効果的です。

例えばシステムエンジニアに興味を持った場合は、システムエンジニアに必要なスキルを解説する初心者向けの指南書などを読むことで、職種の理解が進みます。必要があると感じたら資格の取得を目指すなど、次のアクションのきっかけになります。
ほかにも経営者の著書は、経営方針や沿革など企業理解に役立ちますし、専門的な分野以外でも、どのように仕事に取り組めばよいのかをさまざまな切り口で解説する本が多数出版されています。

資格の取得を検討してみる

大学2年生から資格の取得を検討するのも効果的です。
語学系の資格やパソコンスキルに関する資格、自動車運転免許など、様々な資格があります。学生時代に取得しやすい資格を探したり、あえて難しい資格にチャレンジしたりするのもよいでしょう。
就職活動で提出する履歴書やエントリーシートには資格情報欄が設けられていることが多いため、資格を取得できればその証として記載することができます。
ただし「資格を取得すること」が重要なのではありません。興味がある分野があれば、その分野の理解を深めるために勉強してみるとよいでしょう。

適性診断を受けてみる

適性診断とは、「自分は何が得意なのか」「どのような能力があるのか」を客観的に見ることができる簡単なテストです。自分の強みや弱みなどの自己理解を深めるのに役立ちます。
同時に、社会人として求められる社会人基礎力がどのくらい備わっているか知ることができます。

社会人基礎力とは、2006年に経済産業省が提唱した「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」です。
社会人基礎力については以下の記事で紹介しています。併せてご覧ください。

「社会人基礎力とは?3つの能力と12の要素の必要性と鍛え方」を読む

また、マイナビでは就職活動前の低学年から広く使える「キャリアデザインツール 適性診断MATCH plus」を提供しています。

筆記試験を解いてみる

採用選考で筆記試験を課す企業もあります。多くは基本的な基礎能力を測る「能力検査」と、職務適性や性格適性をはかる「性格検査」に分けられます。

なかでも多くの学生が苦戦するのが「能力検査」です。語彙力や読解力が求められる言語系と、計算など数学的問題からなる非言語系から出題されます。傾向を知るために、試しに解いてみてもよいでしょう。
筆記試験対策についてはマイナビの以下の記事で紹介しています。併せてご覧ください。

就職準備のために貯金しておく

就職活動の準備に向けて貯金しておくことも大切です。
セミナーやインターンシップに参加する際、スーツの着用が求められることがあるため、スーツやカバン、靴などを買いそろえておく必要があります。
参加するにあたって企業に直接、足を運ぶとなると交通費もかかります。
また、業界や企業などについて知るために書籍などを購入するかもしれません。

そのため、少しずつ就職活動の準備に向けて、貯金をしておくことをおすすめします。

大学2年生の学生生活の過ごし方

就職活動の準備を進めながら充実した学生生活を送るには、何を意識して行動したらよいでしょうか。ここでは5つの取り組みを紹介します。

卒業までの単位取得ペースを確認する

あらためて卒業までの単位取得ペースを確認しておきましょう。
3年生になるとゼミナールが始まり、就職活動の準備も本格化することが多いでしょう。4年生には卒業論文や研究、就職活動に時間を割きたいところです。
あとから慌てないように、3年生以降で取得に必要な単位数や受講可能な科目などをチェックしておきます。

大学での学びを追及する

大学は興味がある分野について学びを追求するための場所といえます。少しでも興味を抱いた科目があれば受講するようにしましょう。

たとえ仕事と直接関係ない科目だったとしても、「何に興味があるのか」「学びを経て何を感じたか」を知ることは、自分のキャリアや就職を考える際に役に立ちます。
また、大学の学びでは自分なりの答えを出すまでに情報収集し、問題に対して深く掘り下げて考えることが求められます。こうしたプロセスのなかで養われた論理的思考力は、社会でも必要な能力です。

大学によっては大学2年生からゼミナール活動が始まるところもあります。
卒業研究や卒業論文に注力したい場合、ゼミナールでの学びの追求が自分の研究テーマにつながります。すでにゼミナールが始まっている場合は、具体的にテーマを掲げて活動してみましょう。
3年生から始まる場合は、日々の学びで追求したい内容を見つけ、所属するゼミナールを検討するとよいでしょう。

今だからできる体験や経験に目を向ける

活動の幅が広がると、所属するコミュニティや交友関係も広がっていきます。さまざまな人間関係のなかで活動することで、自分の能力や可能性が引き出され、価値観の形成につながります。
だからこそアルバイトやゼミナール活動、サークル活動、留学など、学生のうちだからできる体験や経験に目を向け、取り組んでいきましょう。

活動にあたっては、「何が学べるか」「何を達成したいか」と目標を定めて取り組んでみます。
一連の体験が、「何をしてきたのか」「それによりどのように感じたのか」「将来何をしていきたいと感じるようになったのか」という自分自身の将来の設計図をさらに具体化する役割を果たします。また、就職活動での方向性を決める体験になるかもしれません。

将来について身近な人と話し合ってみる

家族や友人、先輩や仲間など身近な人と、将来について話し合ってみるのもおすすめです。
自分の思いを話すのは気恥ずかしいかもしれませんが、考えが整理されるきっかけになります。また他者がどのように将来を考えているのか、そのプロセスが参考になるかもしれません。

多種多様な人と関わる

学生時代は交友関係が広がるとはいえ、限られた範囲で行動することが多いでしょう。
そこで多種多様な人とかかわれるように、一歩踏み出して行動するのもおすすめです。
普段接しないような人との関わりが視野を広げてくれるほか、今まで触れたことがない価値観に触れるきっかけになります。

多くの人と関わる機会としては、ボランティアやオープンキャンパスのスタッフなどが挙げられます。また学外で大学の枠を超えたインカレサークルに入り、他大学の学生と交流するのも一つの方法です。
新たにスポーツや文化活動を始めてもよいでしょう。これまでにない経験ができたり関わる世代が広がったりして、新たな発見につながります。

大学2年生に対するキャリア・就職支援は、何ができる?

ここまで大学2年生がキャリアについてできることや大学生活の過ごし方を見てきました。
では、大学2年生に対してキャリア・就職支援担当者はどのようなサポートができるでしょうか。

大学2年生は、大学にも慣れて交友関係も広がり、充実した生活を送る人が増えてきます。同時に、自由に使える時間が多くなるため、興味関心のあることを中心に、新しいことにチャレンジしてほしい時期でもあります。

キャリア・就職支援担当者は、学生が足を運びやすいよう門戸を広げておくと良いでしょう。
まずは積極的な情報発信、情報提供が重要です。学生のなかには、資格取得や社会人との交流を希望する人もいるため、社会人を招いたイベントなどを開催する場合は余裕をもって告知し情報が届くようにしましょう。
体験したことの振り返りや進路相談などをしたい学生に向けては、個別相談に対応しているという呼びかけも相談のきっかけとなりそうです。

またコロナ禍で通学の機会が減り、キャリアの方向性を決めるにあたって情報を得にくかったり視野が狭くなってしまったりするケースがあります。新たな挑戦を応援するほか、仕事について自由に対話する機会を設けるなど、学生のキャリア形成のサポートが求められます。

まとめ

学業はもちろん、課外活動を含め自分が打ち込みたいことに時間をかけて取り組めるのが、大学2年生です。就職のためではなく、自分の興味関心に目を向け、今しかできないことへのチャレンジが学生生活の充実につながります。
一方で、3年生から本格化する就職活動準備を意識しつつ、徐々に仕事理解を深めていきましょう。

キャリア・就職支援担当者は学生自身が具体的な将来のイメージを描けるように、自己理解・仕事理解を深められるサポートが求められます。

マイナビキャリアサポートでは、キャリア・就職支援担当者の皆様の視点に立ち、支援方法などの情報発信をおこなっています。
また、マイナビでは学生と社会をつなぐ「START」を展開しています。併せてご覧ください。

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