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2026年卒内定者意識調査、2026年卒企業新卒採用活動調査 、2027年卒大学生キャリア意向調査|マイナビ編集長コラムvol.10

マイナビ編集長による、各種調査結果を基にしたコラムです。
今回は、2026年卒内定者意識調査、2026年卒企業新卒採用活動調査 、2027年卒大学生キャリア意向調査について解説します。

Profile

高橋 誠人
株式会社マイナビ 就職情報事業本部 マイナビ編集長
2002年、株式会社マイナビに入社。キャリアサポーターとして10年間マイナビの学生向け広報業務に携わり、関西圏の大学、短大、専門学校での就活支援講座を多数行うなど、学生の就活サポートを精力的にこなす。その後営業の現場で、企業の採用コンサルティングに幅広く関わる。熊本支社長、鹿児島支社長、兵庫支社長を経て、2018年7月より現職。日本キャリア開発協会会員(CDA)。

皆さま、こんにちは。マイナビ編集長の高橋です。
暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。今回は、2025年の夏に発表された各調査結果を中心に、2026年卒学生の状況、企業の採用活動状況、2027年卒学生の動きについてお伝えします。今後のキャリア支援の一助になれば幸いです。

<学生>2026年卒学生の7月時点での内々定保有社数について

2025年7月31日に発表された「2026年卒内定者意識調査」によると、内々定を保有している学生に、これまでの内々定社数について聞いたところ、平均は1.73社で、前年と比較して0.55ポイント減少しました。
保有社数の内訳を詳しく見ると、「1社」と回答した学生が全体の62.2%を占めており、これは前年の41.0%から21.2ポイントの大幅な増加となっています。この結果が、平均内々定社数の減少に大きく影響していると考えられます。

また、内々定を3社以上保有している学生の割合は、前年から15.9ポイントも減少いたしました。すでに入社予定先を決定し、就職活動を終えた学生は72.9%で、これは前年と比較して3.2ポイントの減少にとどまりました。

内々定が1社のみの学生が大幅に増えたにもかかわらず、活動を終えた学生の割合に大きな変化が見られないことから、複数の内々定先から選んで活動を終える学生が減り、1社の内々定を得た段階で就職活動を終了する学生が増加したと推測できます。

「複数内々定」よりも「内々定1社」の学生のほうが活動終了の割合が高い傾向に

複数の内々定を保有している学生と、1社のみの内々定を保有している学生の就職活動終了率を比較したところ、1社内々定の学生の方が8.9ポイント高く、76.3%でした。一方、複数内々定者の終了率は67.4%にとどまっています。

現在の入社予定先について、就職活動開始時点での志望度を内々定社数別に比較すると、「第一志望」と回答した学生の割合は、1社内々定者が52.9%、複数内々定者が40.7%となりました。

この結果から、1社内々定者の方が、第一志望の企業から内々定を得ている割合が12.2ポイント高いことがわかります。

低学年次のキャリア形成活動の状況

学年ごとのキャリア形成活動への参加状況について見てみましょう。キャリア形成活動は低学年からの取り組みが一般的になりつつあります。大学1年次で既に何らかの活動に参加していた学生は35.3%と、およそ3人に1人以上を占めました。

さらに大学2年次ではその割合が44.5%に増加し、半数近くの学生が早期にキャリア形成に関わる活動を始めています。低学年(1・2年生)でのキャリア形成活動によって得られたこととして、最も多かった回答は「将来のことを真剣に考えるようになった」(39.1%)でした。これは、活動が学生のキャリアに対する意識に大きな影響を与えていると推察されます。

また、これまでのキャリア形成活動がその後の就職活動にどのように役立ったかという質問に対しては、半数以上の学生が「業界」「自分の適性」「職種」「企業」への理解が深まったと回答しました。このことから、低学年次のキャリア形成活動が、就職活動における具体的な理解を促進するうえで非常に有効であることがわかります。

<企業>企業の2026年卒学生向けインターンシップの実施率は61.9%。実施率は4年連続で増加し調査開始以来最高

次は企業側の動きを見てみましょう。『2026年卒企業新卒採用活動調査』によると、回答いただいた企業のうち、インターンシップの実施率は61.9%となり、4年連続で増加しています。これは調査開始以来で最も高い水準です。

新型コロナウイルスの影響を受ける前の2021年卒(56.9%)の水準を3年連続で上回っており、企業の実施意欲が非常に高いことが伺えます。ただ、インターンシップの実施にあたって企業が感じている問題点としては、前年と同様に「母集団(エントリー数)の不足」が最も多く、64.3%になりました。

次いで「マンパワー不足」「企業の知名度が無い」といった課題が続いています。特に、これらの課題は非上場企業で上場企業よりも顕著です。インターンシップの実施率が年々高まるにつれて、学生の参加を巡る企業間の競争が激化しており、このことが「母集団不足」という長年の課題を引き起こしていると考えられます。

採用活動における問題点は?6月時点で採用充足率が「5割以上」の企業は42.0%(前年比2.0pt増)

6月時点の採用充足率(採用予定数に対する採用確定者の割合)は、採用予定数の半分以上が確定している企業が42.0%に達し、前年より2.0ポイント増加して2年連続で上昇しました。

これは、採用充足率が年々低下する中で、多くの企業が採用予定数をこれ以上増やせないと判断し、前年並みに据え置いたためと考えられます。その結果、採用目標数に対する期待値が調整され、充足率が改善した可能性があります。

一方、学生の動きとして、2026年卒の学生の就職活動には特徴的な動きが見られます。2025年卒までは減少傾向にあった5月と6月の平均エントリー数が、2026年卒ではいずれも増加に転じました。これは、2026年卒の学生が就職活動序盤の「2月まで」と「3月」にはエントリー数を絞っていたものの、5月・6月に入ってから追加でエントリーする傾向が見られるためと考えられます。

また、学生の活動量が増加し、活動が活発化していることを受けて、企業の応募・参加状況の感触も改善しています。「エントリー数」と「選考受験者数」の両方で、「増えた」と回答した企業が増加しました。学生との接触機会が増えたことが、企業側の採用活動に対する感触の改善、ひいては採用充足率の改善につながっている可能性があります。

企業が感じている採用活動における課題は?

現在の採用活動における問題点としては、今年も「母集団(エントリー数)の不足」(68.8%)が最多でした。しかし、この割合は前年からわずかに減少しています。

一方で、年々増加傾向にある問題点には、「合同企業説明会での集客不足(30.4%)」「マンパワー不足(他業務との兼ね合い含む)(33.8%)」「2027年卒のインターンシップ準備への悪影響(時期の重複)(7.4%)」のような内容が上がっています。

現在の「売り手市場」では、採用活動の初期段階である合同企業説明会での集客に苦戦する企業が見られます。また、マンパワーが不足する中で、2026年卒の本採用と2027年卒のインターンシップ関連の対応を同時に進める必要があり、企業の負担が増加していることが推察されます。

学生が就職活動において生成AIを活用することについて

企業の採用担当者の間では、就職活動における学生の生成AI利用に対して肯定的な見方が増加しています。学生の就職活動における生成AIの利用について、企業は以下のように考えています。

肯定的な見解は、「使い方を慎重に検討したうえで活用してほしい(64.1%)」「積極的に活用してほしい(6.9%)」となっており、これらの回答を合わせると、7割以上の企業が生成AIの利用に前向きであることがわかります。
一方で、「就職活動には利用しない方がよい」と考える企業の割合は年々減少しています。

生成AI利用に対する企業の対策

学生の生成AI利用への対応について尋ねたところ、最も多かったのは「対応の必要性を感じていないので対応する予定もない(40.6%)」でした。しかし、この割合は前年から減少傾向にあります。

一方で、「面接での質問内容の工夫(26.0%)「エントリーシート内容の精査(10.8%)」「面接官の教育強化(5.7%)」のような対策はわずかながら増加しています。これは、企業が生成AIの利用自体には寛容な姿勢を示しつつも、学生の個性や本質的な能力を正確に見極めるための工夫を徐々に進めていることを示唆しています。

6月のキャリア形成活動の参加率は49.2%で前月より20pt近く増加

次に2027年卒学生の動きを見てみましょう。「2027年卒大学生キャリア意向調査6月<インターンシップ・キャリア形成活動>」の結果では、6月単月の「オープン・カンパニー&キャリア教育等」の参加率は42.9%で、前月の27.1%から15.8ポイント増加しました。

何らかのキャリア形成活動に参加した学生の割合も49.2%(前月比19.0ポイント増)と、半数近くの学生が活動に取り組んでいることが分かります。6月時点では「オープン・カンパニー&キャリア教育等」の参加率が上昇しましたが、今後は「インターンシップ」のような複数日程のプログラムや就業体験を含むプログラムの参加率が上昇すると予想されます。

特に、採用選考に利用できるインターンシップなどのプログラムへの参加意欲は非常に高く、「すぐにでも参加したい」と回答した学生は44.9%に達しました。これは、「自信がついてから参加したい(37.6%)」を初めて上回る結果となりました。

低学年からのキャリア形成活動

2027年卒の学生は、低学年からのキャリア形成活動への参加割合が増加しています。「マイナビ大学生低学年のキャリア意識調査(27・28年卒)」によると、30.1%の学生が1・2年生時にキャリア形成プログラムに参加した経験があると回答しています。

このデータは、低学年での経験を通じてキャリア形成に興味を持つ学生が増えており、インターンシップなどの本格的なプログラムへの参加にも前向きな姿勢の学生が多いことを示しています。

6割の学生が「初めてインターンシップ等に応募する際、選び方がわからず悩んだ」

インターンシップ等に初めて応募する際、60.3%の学生が「どのように選んだらよいかわからない」と悩んだ経験があると回答しています。具体的に悩んでいた内容としては、以下のような回答がありました。

「会社が多すぎて違いがわからない」
「自分に合う業界や職種がわからない」
「自分が何に興味があるのかわからない」

これらの悩みは、情報過多による混乱や自己理解の不足が背景にあると考えられます。学生は、企業や業界に関する情報や判断材料を十分に得られていないため、選択に迷いを感じているようです。

初めてのインターンシップ等の応募は「合同企業説明会」「友人・先輩」がきっかけに

インターンシップ等に初めて応募する際、学生がプログラムを選んだきっかけは多岐にわたりますが、「合同企業説明会」や「友人・先輩」といった身近なものが多く挙がりました。合同企業説明会は、学生が企業を認知し、興味を持つきっかけとなっています。

「合同企業説明会で話を聞いて企業を知り、面白いと思った」「学校に来てくれた企業の説明会を聞いて興味を持った」などの声があり、イベントを通じて企業と初めて接点を持つケースが多く見られました。

一方、友人や先輩といった個人的なつながりも大きな影響を与えています。「友人と一緒に行こうという話になった」「自分の大学から入社した先輩がいたから興味を持った」「大学の先輩が働いている会社だったため」といったように、身近な人からの情報や誘いが、応募への第一歩となっていることがわかります。

このように、学生のインターンシップ等応募のきっかけは、さまざまなイベントや人とのつながりから生まれているようです。

あとがき

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。今回は2026年卒学生の状況、企業の採用活動状況、2027年卒学生の動きをお伝えしました。本文でも述べましたが、従来の就職活動という企業と採用活動を中心に接触する活動から、低学年次に視野を拡げ、インターンシップなどのキャリア形成活動に参加し業界や仕事について学び、卒業後のキャリアを考える。その線上にある一点にあるのが就職活動、という流れになっていると感じます。前回に続き、今後は私たちも、就職活動という「点」ではなく、キャリア形成活動という「線」という認識を持ちながらサポートやサービスの提供をしていきたいと考えております。

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